Answer Left 09 ギガベース撃破 その6




「始まります。」

薄暗い部屋で煌々と光るモニターは、ネクスト・シャウトアウトの得た映像をそのまま転送したものだ。 つまりはシンの視界そのもの。
その映像の中、シンの長距離FCSが遙か彼方からアカツキをロックした。 対するアカツキの方に気付いたような気配はない。

「そうだそうだ。BFFの戦士たるもの、そうこなくてはいかん。」

王小龍が言う。BFFの超長距離戦術を作り上げたのは彼自身なのだから、そう思うのも当然だ。

そうしているうちに、シャウトアウトは右背部の大型長距離砲を展開する。 足下が海で安定を得られないのは残念だが、コジマ粒子を振りまきながら味方船に跨るわけにもいくまい。 だいいち彼の四脚であれば、海上でも充分な安定性は確保できる。

「いい機会だ、よく見ておけリリウム。遠距離と近距離の戦い方を。」

「わかりました。」

「特にシンの方は遠距離のプロ、まるで遠距離戦の手本のような戦いをする。 もしかすると私をも越えるやもしれん。」

「ご冗談を、王大人。」

そう言いはするリリウムだが、リンクス・王小龍の実力が彼のランクほどでないことは承知していた。 大切なのは直接の戦闘だけではないということだ。


−−−−


「第一射…。」

指に力をかけていく。憎しみのあまりはやる指を必死に押さえつけ、じりじりとチャンスをうかがう。 狙うのは奴の加速度が一定になる瞬間、加えて奴の死角からならなお望ましい。
アカツキが海原を滑り、旋回し、背を向ける…。


今だ。


わずか一瞬右肩に重圧を感じ、超音速の弾頭を送り出す。空気を裂き、水柱を立てて走る狙撃砲頭。 時速2000kmにも達しようかというその鉄塊は、1秒とかからずに「赤い嵐」へ飛び込んだ。

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