2章-5



 さて、舞台は再び一登に移る。
 胸の内で決意を固め、一登はジョギングを終了した。息が少し荒い。考えにふけり過ぎて、少しとばし過ぎた様だ。深呼吸をして息を整えつつ、一登は家の中へ入った。
 家に入ると慌てたように麻希が玄関に出迎えに来た。
 「おぅ、今帰った。」
 「うん、お帰り。皆お兄ちゃんが帰ってくるのを待っていたんだよ。」
 麻希の言葉に疑問を持ちつつ居間へ入ると、家族が食卓を囲んでいた。そうか、まだ晩御飯前だったんだな。今更ながらその事に気づく。一登は急いで手を洗い、食卓に着いた。

 食事が終わり、一登は部屋に戻った。ふと机の上に目がとまる。あれは…そうか、さっき書いたメモだな。今日一日を振り返りながら、メモ帳を読み返す。そして、さっきは気が付かなかった事を更に書き加えると、机の引出しに突っ込んだ。
 ベッドに横たわると、すぐに眠気を感じた。今日は頭を大分使ったし、運動もしたからだろうな。そんな事を思っているうちに、一登は深い眠りへと落ちていった。



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